2009年度 冬山決算合宿行動概要(12/23-1/7)

メンバー 野口 冨家 千葉 佐々木 宮津

12月22日(火)

上野駅までダブル歩荷を行なう。上野駅16番ホームに、天野OB、谷山OB、小久保OB、三戸呂OB、川村OB、平井OBが見送りに来て下さり、差し入れを頂く。その後、予定通り急行能登号で離京する。

部室を出発 元主将、現主将を撮影する天野OB OBの方々に激励を受ける

12月23日(水) 曇
【入山 剱青少年指導センター前ゲート-馬場島-BC】

上市駅からタクシーで剱青少年指導センター前ゲートまで入る。準備をして出発する。除雪されており、ラッセルがないため良いペースで進む。馬場島で警備隊の方に挨拶し、ヤマタンを受け取る。昼食を摂り、出発する。林道の分岐でわかんを着ける。脛程のラッセルをしながら進み、BCに到着する。到着後、整地しテント設営を行う。時間に余裕があったため、上級生2名で上部偵察を行う。

CT)ゲート(8:23)-馬場島 (10:35)-BC(12:05)

荷物をデポする BCへの歩荷。 食当をする宮津

<偵察隊>野口 千葉
【BC-赤谷尾根1100m付近まで偵察】

サブ梱包後、出発する。腿程のラッセルをしながら進む。赤谷尾根取り付き付近からは胸程のラッセルをしながら偵察を行う。1100m付近で引き返す。ルート整備をしながらBCへと帰幕する。

CT)BC (12:45)-赤谷尾根1100m付近(14:00)-BC(14:40)

上級生偵察

12月24日(木) 曇後晴時々曇

<逆歩荷隊>冨家 佐々木 宮津 【伊折まで逆歩荷】

食当の不手際で出発が遅れる。昨日のトレースが残っているため、良いペースで進み2本でゲートに到着する。官物を梱包し、出発する。ペースを上げ進み、1本で馬場島に到着する。馬場島で警備隊の方に差し入れを頂き、BCに向け出発する。ルート整備を行いながら進み、BCに到着する。

CT)BC(6:40)-馬場島(7:52)-ゲート(9:32-9:56)-馬場島(11:23-11:45)-BC (12:58)

林道に標識を付ける 荷物を梱包する 林道から北アルプスを望む

<ルート工作隊>野口 千葉 【C1予定地までルート工作】

昨日のトレースが残っており、良いペースで進む。しかし、昨日偵察を行った先からは、胸程のラッセルが続き、なりなかなかペースが上がらない。気合を入れながら進み、C1予定地に到着する。ルート整備を行いながらBCへと引き返す。

CT)BC(6:40)-C1予定地(12:58)-BC(15:32)

上級生上部偵察 腰程のラッセル 赤谷山尾根の登り

12月25日(金) 晴  【C1歩荷】

食当の不手際で出発が遅れる。わかんを着け出発する。昨日のトレースが残っているため、良いペースで進む。部分的に急斜面や細い箇所があるため、慎重に進む。C1到着後、整地し官物をデポした後、下り始める。ルート整備を行いながら下り、BCに到着する。

CT)BC (6:36)-C1(12:35)-BC (14:58)

赤谷尾根の取り付き 尾根の急な登り 露岩帯の通過

12月26日(土) 曇後雪 【C1入り】

テント撤収し、わかんを着けて出発する。昨日からのトレースが残っており、良いペースで進む。途中から天候が崩れ始め、雪となる。その後も膝程のラッセルをしながら、順調に進む。C1到着後、ルート工作隊と分かれる。整地後、テント設営を行う。

CT)BC(6:30)-C1(11:00)

トレースを辿る宮津 C1予定地に到着

<ルート工作隊> 冨家 佐々木 【C2予定地までルート工作】

C1到着後、サブ梱包し出発する。脛から腿程のラッセルをしながら進む。1700m付近でFixロープを2P固定する。時間に余裕があったため、上部へルートを伸ばす。その後も雪庇に注意しながら進み、C2予定地に到着する。ルート整備をしながら下り、C1に戻る。

CT)C1(11:15)-C2予定地(13:58)-C1(15:05)

C2予定地までの偵察 膝ほどのラッセル

12月27日(日) 晴

<歩荷隊>野口 冨家 千葉 佐々木 宮津 ⇒ 野口 千葉 宮津 【C2まで歩荷】

わかんを着けて出発する。昨夜の降雪でトレースが消えており、脛から腿程のラッセルとなる。1700m付近のFix箇所では支点を確認しながら慎重に通過する。C2に到着後、ルート工作隊と分かれ整地しテント設営を行う。その後、水作りを行いC1へと下る。

CT)C1(6:28)-C2(10:16-14:05)-C1(14:50)

細い尾根を進む Fix箇所の通過 膝ほどのラッセルが続く

<ルート工作隊>冨家 佐々木  【C2入り後、上部ルート工作】

サブ梱包後、出発する。膝程のラッセルをしながら進む。雪崩を警戒しながら進み、Fixロープを1P固定したところで引き返し時間となったため、C2に引き返す。

CT)C2(10:25)-2100m付近(13:50)-C2(15:24)

赤谷山を望む Fix箇所1ピッチ目 赤谷尾根を見下ろす

12月28日(月) 雪

<C2隊>冨家 佐々木  【C2-赤谷山までルート工作】

昨日のトレースが残っており、ペースを上げて進む。早い時間にFix箇所に到着する。更に登り、上部にFixロープを3P固定する。天候が崩れ始め、赤谷山頂上に到着した時点でほとんど視界がなくなる。白萩山へと向かうが、下降口が見つからず更に天候が崩れ始めたため、C2へと引き返す。

CT)C2(6:21)-赤谷山(12:15)-C2(14:20)

赤谷山の露岩通過後 Fixロープの固定 赤谷山山頂付近

<C1隊>野口 千葉 宮津  【C2入り】

わかんを着け、出発する。昨日からのトレースが残っており、良いペースで進む。Fix箇所の手前でハーネスを着ける。慎重にFixを通過し、早い時間にC2に到着する。

CT)C1(6:26)-C2(8:40)

危険箇所の通過 危険箇所 C2に到着

12月29日(火) 快晴 【FCまで偵察】

昨日FC予定地まで偵察を行えなかったため、本日は全員で偵察を行うこととする。昨夜の降雪でトレースが消えているが、ラッセルしながら良いペースで進む。本日は快晴であり、北方稜線が一望できる。Fix箇所ではロープが埋まっており、掘り起こすのに時間がかかる。慎重にFixを通過し、赤谷山山頂に出る。白萩山とのコルでは、雪庇はそれ程大きくは発達していない。標識を付けながら、順調に進み、FCに到着する。整地後、すぐに引き返す。Fix箇所では、懸垂下降を1P交えながら下り、C2に到着する。

CT)C2(6:28)-赤谷山(9:37)-白萩山(11:25)-FC(11:42-12:05)-C2(14:52)

赤谷山から白萩山へ向かう途中 赤谷山を目指す 白萩山の登り

12月30日(水) 晴後曇

<歩荷隊>野口 冨家 千葉 佐々木 宮津 ⇒ 千葉 佐々木 宮津  【FC歩荷】

わかんを着け出発する。Fix箇所を通過し、早い時間に赤谷山に到着する。風が強く、地吹雪が舞っていたため、ゴーグルを着ける。慎重にルートファインディングしながら進み、FCに到着する。FC隊と分かれ、整地、テント設営した後、水作りを行う。その後、C2へと引き返す。慎重に下り、Fix箇所では懸垂下降を1P交えながら通過し、C2に到着する。

CT)C2(6:25)-赤谷山(8:30)-FC(9:48-12:10)-赤谷山(13:05)-C2(15:00)

朝の出発 FC幕営場所 荷揚げの帰り

<ルート工作隊>野口 冨家 【FC入り後、上部ルート工作】

FC到着後、歩荷隊と分かれ2名でルート工作へ向かう。雪の状態が様々に変化し、非常に嫌らしい。赤ハゲ先のコルでは小黒部谷側に大きく雪庇が張り出しており、慎重にルートファインディングを行う。コルから小ピークを登った時点で、天候が悪化してきたことと先に進むと引き返しが困難になると考え、FCへと引き返す。ルート整備をしながら、慎重にFCへと下る。

CT)FC(10:32)-赤ハゲ先の小ピーク(12:10)-FC(13:00)

12月31日(木) 雪

<FC隊>野口 冨家  【停滞】

本日は、非常に強い冬型の気圧配置となり、風も強く視界もほとんどないため、停滞とする。1時間程でテントが埋まってしまうためテントラッセルを終始行う。22:00頃降雪が強まり、テントラッセルが間に合わないため、テント撤収し雪洞で露営する。

<C2隊>千葉 佐々木 宮津  【1950m付近で引き返し】

テントラッセルを行い、わかんを着けて出発する。雪が深く、腰から胸程のラッセルをしながら進む。昨夜からの風と降雪で、やや細かった箇所がリッジ状になったり、雪庇が張り出すなど、ルートの状況が様変わりしており、慎重にルートファインディングしながら進む。1950m付近で風が強まり、視界が1m程となったため引き返す。C2到着後、テント張替え、ブロック補強を行う。

CT)C2(7:10)-1950m付近(8:45)-C2(9:28)

テントラッセルをしているところ

1月1日(金) 雪

<FC隊>野口 冨家 【停滞】

本日も非常に強い冬型の気圧配置となり、風も強く視界もほとんどないため、停滞とする。15:00頃に雪洞からテント泊に切り替える。また、1時間程でテントが埋まってしまうためテントラッセルを終始行う。

<C2隊>千葉 佐々木 宮津  【停滞】

本日は吹雪いており視界がほとんど無く、1年生を連れての行動は危険と判断し停滞とする。9:10の天気図をとる。その後、テントラッセルを終始行う。

1月2日(土)雪

<FC隊>野口 冨家 【赤ハゲ先の小ピークで引き返し】

朝から天候が悪く、視界が利かないため天気待ちする。その後、視界が回復してきたため出発する。青ハゲまでは、腰から胸程のラッセルに加え吹雪いているためなかなかペースが上がらない。雪の状態に注意しながら慎重に進む。赤ハゲ先の小ピークに到着した時点で、天候が悪化し始めたため、引き返しを決める。2Pの懸垂下降を交えながら下り、FCに到着する。

CT) FC(8:32)-赤ハゲ先の小ピーク(11:50)-FC(13:53)

<C2隊>千葉 佐々木 宮津 【天気待ち後、停滞】

視界が10m程しかなく1年生を連れての行動は危険と判断し、天気待ちする。10時を過ぎても視界が回復しないため、本日は停滞とする。13:20頃、山本監督、高橋OB、松本OBが赤谷山から下りてこられる。激励を受けた後、監督方は更に下られる。

テント内で水作りを行う

1月3日(日)雪

<FC隊>野口 冨家  【赤谷山まで下部足付け】

テントラッセル後、天気待ちする。天候が悪く、視界が悪いため上部へは行かず下部足付けへと向かう。視界が10m程しかないため、慎重にルートファインディングしながら進む。歩荷隊と合流するため、赤谷山から下り始めるが、視界が全く利かないことと帰幕時間が迫っているため、引き返しを決める。ルート整備を行いながら戻り、FCに到着する。

CT)FC(8:25)-白萩山(9:32)-赤谷山(11:27)-赤谷山から少し下ったところで引き返し(12:15)
-FC(13:45)

ラッセル後もすぐに雪が積もってしまう 偵察に行く上級生 悪天候の中での行動

<C2隊>千葉 佐々木 宮津  【赤谷山直下のFix1P目で引き返し】

テントラッセル後、わかん、ザイルを着け出発する。腰から胸程のラッセルをしながら進むが、雪が重くなかなかペースが上がらない。FC隊からトランシーバー交信で、途中で合流し荷物の受け渡しを行うことを確認する。しかし、引き返し時間となったため、赤谷山直下のFix1P目の手前で、引き返すこととする。ルート整備を行いながら戻り、C2に到着する。

CT)C2(7:20)-赤谷山直下のFix1P目 (12:20)-C1(13:19)

テントラッセルを行う トップを行く千葉 赤谷山の下り

1月4日(月) 晴時々曇

<FC隊>野口 冨家  【池平山往複】

昨日までの偵察で青ハゲ付近まで非常に深いラッセルであったことから、天候が良ければ赤ハゲ付近までは暗い中でも問題無く行動できると考え、出発時間を2時間早める。青ハゲまで腰から胸程のラッセルをしながら進む。次第に明るくなり、視界は良好で剱岳まで一望できる。その後もペースを上げ進む。赤岩付近の稜線は細いが、氷化していて雪面は安定しており難なく通過する。その後も、小黒部谷側の雪庇に注意しながら進む。稜線上も白ハゲ付近など深いラッセルを強いられる箇所がある。白ハゲから大窓への下りは、雪面が硬く急斜面のため、アイゼンを利かせながら慎重に下る。大窓はクラストしており、小黒部谷側に大きく雪庇が発達している。大窓の頭への登りは、雪面が氷化しており非常に硬いが、アイゼンを利かせながらペースを上げて登る。マッチ箱ピークでは、確保しクラックを慎重に登る。南コルからは仙人谷側が鋭く切れ落ちており、慎重に急斜面を進む。視界が悪くなることもあるが、晴れ間も見える。池平山への登りは岩の基部をトラバースし、ルンゼに入る。雪面は固いが安定しており問題はない。池平山到着後、天候が悪いため、写真を撮り、すぐに下り始める。懸垂下降を交えながら進む。大窓を過ぎた頃から天候は安定し、晴れ間が見えるようになる。トレースがあり、良いペースで進む。雪庇に注意し懸垂下降を交えながら進み、FCに到着する。

CT)FC(3:58)-大窓(7:50)-マッチ箱ピーク(9:43)-池平山(11:03)
-マッチ箱ピーク(12:20)-大窓(13:30)-FC(16:15)

日の出 白ハゲを望む 天候が崩れ始める
池平山登頂 野口 池平山登頂 冨家 念願の池平山登頂!!

<C2隊>千葉 佐々木 宮津  【白萩山手前のコルで引き返し】

テントラッセルをして出発する。薄曇りで月が見えており、視界が良い。膝から腿程のラッセルをしながら進んでいく。Fix箇所の手前のリッジでは頭程のラッセルとなり時間がかかる。Fix箇所は埋まっており、掘り起こしながら進む。しかし、降雪で地形が変わり、2P目、4P目はリッジから少しずれた位置になり、非常に深く埋まっていたため、下りで掘り起こすこととし、上級生が1年生を確保しながら登っていく。赤谷山頂上に出ると天候が悪化し、白萩山手前のコルに着くころには視界が5m程で風も強まる。ここで、1年生を連れてこれ以上の行動は危険であるということと、戻るのに必要な時間を考え引き返すことを決定する。赤谷山から下り始める頃には視界が回復し、曇空となる。赤谷山からはFixを掘り起こしながら下り、露岩の箇所は懸垂下降で通過する。そこからはトレースが残っており、良いペースで進みC2に到着する。

CT)C2(6:18)-赤谷山直下のFix1P目(8:58)-赤谷山(11:20)-白萩山手前のコル(12:10)
-赤谷山(13:05)-C2(15:55)

天候が回復 腰程のラッセル 赤谷山直下の登り

1月5日(火) 雪

<FC隊>野口 冨家   【FC-赤谷尾根2030m付近で幕営】

C2隊から1年生の体調が優れないため、停滞するというトランシーバー交信を受ける。風雪が強く、2名でのテント撤収は非常に時間がかかる。吹雪いており、視界がほとんど無い。腿から腰程のラッセルをしながら進むが、なかなかペースが上がらない。白萩山を経て、赤谷山に向け登り始めるが、雪崩の危険があり慎重にルートファインディングしながら進む。Fixロープの回収を急いで行うが、深く埋まっており時間がかかる。2050m付近で暗くなり始めたため、安全な場所まで進み、本日は2030m付近で幕営することとする。

CT)FC(8:40)-白萩山(10:38)-赤谷山(12:42)-2030m付近(17:28)

<C2隊>千葉 佐々木 宮津  【停滞】

1年生の体調不良により停滞とする。18:00頃、FC隊から2030m付近で幕営するというトランシーバー交信を受ける。

1月6日(水) 雪

<FC隊>野口 冨家 【C2にて、C2隊と合流】

テント撤収し出発する。腿から腰程のラッセルのため、先頭が空身でラッセルしながら進む。その後、C2にてC2隊と合流する。

CT)2030m付近幕営場所(6:25)-C2(9:30)

<C2隊>千葉 佐々木 宮津 ⇒ 野口 冨家 千葉 佐々木 宮津 【合流後、C1入り】

1年生の体調は昨日よりは安定しているが、まだ優れないためC2にてFC隊を待つ。9:30頃、FC隊が下ってくる。合流後、1年生の体調も回復してきたことと、少しでも早く下部に下るべきであると考え、C1まで下ることを決める。テント撤収し、下り始める。重荷で腰から胸程のラッセルのため、先頭が空身でラッセルしながら下る。1700m付近のFixロープは上級生2名で回収する。その後も標識を回収しながら順調に下り、C1に到着する。

CT)C2(11:25)-C1(16:00)

慎重に下る 重荷での下山 宮津

1月7日(木)曇時々雪 【伊折まで下山】

テント撤収、梱包後出発する。重荷で腰から胸程のラッセルのため、先頭が空身でラッセルしながら下る。入山時に比べ積雪量が増え、雪庇も著しく発達しているため慎重にルートファインディングを行う。その後、2本で馬場島に到着する。派出所に挨拶に行き、ヤマタンを返却する。雪上車が通っているため、わかんは必要ない。一気にペースを上げ林道を進み、2本で伊折に下山する。

CT)C1(6:20)-馬場島(12:40-13:00)-伊折(15:50)

赤テープを回収しながら下る 雪が深く思うように進めない 全員元気に無事下山!!

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