2004年度 8月上級生合宿(8/6-8/13)

メンバー;小久保 乙山 北村 三戸呂

8月6日(金) 曇り後晴れ

 前日、上野駅にて高野監督と加藤OBの見送りを受け、急行能登号にて離京。富山駅で朝食を摂り、室堂へ向かう。
室堂で県警の派出所に挨拶をした後、出発。雷鳥平で故矢沢OBの追悼を行う。別山乗越への登りで少しペースが落ちる。剱沢のテント場に着くと、仕事で入山されていた廣瀬OBに会う。剱沢小屋と県警に挨拶してから下る。剱沢雪渓はかなり上部まで夏道が出ている。長次郎谷出合の下で滝になった雪渓を左岸の夏道から巻き、再び雪渓に入って真砂沢へ。テント場はすでに15-20張り程のテントが張られている。到着後、乙山・松本OBで長次郎谷へ偵察に向かう。八ツ峰の-・-峰間ルンゼの出合まで行き、15:20頃引き返す。長次郎谷は出合付近に大きなクレバスがある以外は目立ったクレバスは見られない。両岸のシュルンドは所々開いており、注意が必要である。

CT) 室堂(9:30)-雷鳥沢(10:00-10:05)-別山乗越(11:35)-剱沢小屋(12:10-12:35)-
真砂沢ロッジ(14:15)

8月7日(土) 晴れ後曇り時々雨

 ヘルメット・ヘッドランプを着け、八ツ峰6峰目指して出発。-・-峰間ルンゼの対岸あたりで右岸を高巻く。滝を越えて再び雪渓に入り、6峰基部で2隊に分かれる。

〈乙山隊〉 乙山 北村 松本OB

 乙山トップでAフェース魚津高ルートの登攀開始。1P目で苦戦して2時間近くかかってしまい、3Pで上に抜けるまで3時間程かかる。小久保隊が順番待ちで9:30を超えてしまいそうなので、トランシーバー交信で2本目には向かわないことにし、Cフェースの頭で合流することにする。頂上から2Pの懸垂で5・6のコルに降りてからCフェースの頭へ。コルから三ノ窓側を巻きすぎて時間がかかってしまう。

〈小久保隊〉 小久保 三戸呂

 小久保トップでCフェース剣稜会ルートに取り付く。人気ルートだけあって順番待ちでなかなか進まない。登攀を終了し、Cフェースの頭で乙山隊を待つがなかなか来ないので先へ行ったと思い、少し進んで6峰の頭で待つ。合流後、上半の縦走に入る。6峰は30mの懸垂。7峰は三ノ窓側に明瞭なトラバース道がある。8峰への登り口は、初め通り過ぎて、8峰と八ツ峰の頭とのコルへのルンゼを登ってしまい、時間をロスする。一度引き返して正しいルートである7峰と8峰とのコルのあたりから登る。上部の凹角がいやらしい。8峰からは15mの懸垂を2P。八ツ峰の頭へは稜上を登り、ワンアット1P。下りは池ノ谷側から慎重に下って池ノ谷乗越に降り立つ。14:00を過ぎたので本峰へは向かわず、長次郎谷を下降。上部は雪渓の脇からのガレ場を下る。熊の岩近くまでアイゼンを使い、あとは急いで下って帰幕する。

CT) BC(3:40)-
  〈乙山隊〉 Aフェース取り付き(6:00-6:20)-Aフェースの頭(9:20)-6峰の頭(11:20)
〈小久保隊〉 Cフェース取り付き(6:00-6:35)-Cフェースの頭(10:20)-6峰の頭(10:40-11:20) 
-池ノ谷乗越(15:20)-BC(17:25)

8月8日(日) 晴れ時々曇り

 再度6峰の登攀に向かう。今日は登る順番を変えて取り付く。

〈乙山隊〉 乙山 北村 松本OB

 少しの順番待ちの後、剣稜会の登攀開始。やはり初めてのルートで時間がかかる。5Pで頂上へ。リミットを過ぎたため、頭で小久保隊を待つ。待っている間ハーケン・ボルトの打ち方、ハイ松等からの支点の取り方の訓練をして待つ。

〈小久保隊〉 小久保 三戸呂

 小久保トップで魚津高に取り付くが1P目途中で登れなくなり、下まで戻る。トランシーバー交信後、Cフェースに取り付く。順番待ちでなかなか進めず、時間がかかる。合流後、時間が遅くなり、これから上部へ向かうと引き返せなくなると判断し、ここで引き返す。5・6のコルへは50m1Pの懸垂を交える。コルからガレ場を下って長次郎谷を下降。

CT) BC(3:50)-
〈乙山隊〉 Cフェース取り付き(6:00-6:35)-Cフェースの頭(9:50-12:50)
〈小久保隊〉 Aフェース取り付き(6:00-6:50)-下降開始(8:00-8:20)-Cフェース取り付き(9:00-12:50)
-5・6のコル(14:50)-BC(16:00)

8月9日(月) 晴れ時々曇り

〈松本隊〉 北村 三戸呂 松本OB

 登攀スピードを速めるため、パーティーメンバーをチェンジする。Aフェースに取り付き、松本OBがトップで登る。小久保隊とほぼ同時に1本目終了。懸垂2Pでコルに降りて、Cフェースに向かうが、やはり剣稜会は順番待ちで進まない。頭に抜けるころには時間も遅くなるため、交信で登攀終了後に5・6のコルで合流することにする。コルへの懸垂でも順番待ちとなる。

〈小久保隊〉 小久保 乙山

  いつもより早く取り付きに到着。順調にCフェースの登攀を終了し、Aフェースに向かう。少しの順番待ちの後、小久保トップで登り始めるが途中で行き詰まり、トップを交代して登る。頂上についた時には時間も遅く引き返すことを交信して決める。5・6のコルで合流し、BCへ向かう。

CT) BC(3:40)-
〈松本隊〉Aフェース取り付き(5:25-5:45)-Aフェースの頭(7:50)-フェース取り付き(9:00-9:20)-Cフェースの頭(12:40)-5・6のコル(14:25)
〈小久保隊〉 Cフェース取り付き(5:20-5:35)-Cフェースの頭(7:45)-Aフェースの取り付き(9:15-9:50-10:25)-Aフェースの頭(12:30)-5・6のコル(13:20-14:25)
-BC(15:25)

8月10日(火) 曇り後晴れ一時雨

 登攀力不足のため、チンネの実動はあきらめて八ツ峰の縦走の実動に移る。1・2峰間ルンゼ取り付きはシュルンドが大きく開いており、左側から慎重に通過する。下部はスラブ状で、北村が登るのに苦戦するのでアンザイレンする。少し登ってから左のやぶに入るがやぶのしつこさにてこずってなかなか進めない。やぶを抜けて再び緩いルンゼに入り、右上気味に登ってコルに出る。後で気付くが、2・3峰間のコルに出たようであった。3峰は20mの懸垂。4峰は2つある支点の内、三ノ窓側の支点で40mの懸垂でガリーに降り、そのまま三ノ窓側を巻くように登る。5峰は一番上からダブルで1P降りるが、降りる支点を間違えすぐ下に見える支点まで振り子トラバース。この作業に時間がかかってしまう。そこからさらに15mの懸垂でバンドに降り、バンド伝いにトラバース。ここにFix50mをコルまで張る。ここで時間をオーバーしたのでコルから引き返す。

CT) BC(3:45)-1・2峰間ルンゼ取り付き(5:00)-2・3のコル(8:30)-5峰(11:00)-5・6のコル(14:10)-BC(15:15)

8月11日(水) 快晴

 今日も再び八ツ峰の縦走。1・2峰間ルンゼに入ってスラブ帯の手前でアンザイレン。スラブを抜けて左のやぶではなく、ルンゼを素直に詰める。昨日のルートよりは登り易い。特に問題となる箇所もなく1・2峰間のコルに順調に辿り着き、縦走を開始する。2峰で25mの懸垂。以降は1度通っているので順調に進む。5峰はバンドのトラバース後のコルへの下りで懸垂15m。さらに進むと6峰Cフェースの頭で高橋OBと会う。ここで昼食。さらに進む。8峰には先行パーティーがいる。混雑しているチンネ左稜線を眺めながら順番を待つ。頭を通って池ノ谷乗越から本峰へ、稜上を登る。初めのピークから長次郎のコルまでは長次郎側をバンド伝いにトラバース。さらに20分ほどの登りで本峰に到着。写真を撮ってから平蔵のコルへ。平蔵谷の上部は雪がなく、雪渓も上の方はクレバスが幾筋も口を開けているのでしばらくガレ場を下ってから左側の雪渓に入る。出合いまで下ってからザイルとハーネスをはずし、剱沢を下降。

CT) BC(3:40)-1・2峰間ルンゼ取り付き(4:55)-1・2のコル(6:25)-5・6のコル(9:30)- Cフェースの頭(10:05から10:15)-8峰(11:20-12:40)-池ノ谷乗越(13:40)-本峰(14:55-15:05)-平蔵のコル(15:40)-BC(17:15)

8月12日(木) 快晴

 サブ行動最終日、源次郎の縦走に向かう。取り付きでハーネスを着ける。平蔵谷側の踏み後から草付きを少し登り、ルンゼの方へ進む。ルンゼに入ってすぐのチョックストーンでワンアット。あぶみも使うがここの通過で大幅に時間のロス。抜けてから左側のやぶをこぎ、前が開けたところで尾根コースに入るが、ちょっとした岩場の通過に苦戦してペースが上がらない。1峰直下で昼食。その後はただ歩くのみ。2峰で再び高橋OBと会う。順番待ちの後30mの懸垂。コンテのまま、なんでもない道を進むがバテたのかペースが上がらない。本峰に着いた時には時間を大幅に過ぎており、長次郎の左俣を下降して帰幕する。

CT) BC(3:45)-源治郎尾根取り付き(4:40)-チョックストーンの通過(5:00-6:30)-1峰(10:35)-2峰(11:00)-本峰(12:40)-長次郎のコル(13:00)-BC(14:50)

8月13日(金) 快晴

 まだ暗い中テントを撤収して出発。県警、剱沢小屋に挨拶をして別山乗越を経由して立山の縦走へ。雄山からの下りは、特に下の方において、登ってくる登山者が行列をなしており、なかなか進めない。一ノ越からは緩い傾斜のトラバース道。東一ノ越から
カール地形のブッシュ帯にきれいな登山道がついている。急なくだりの後、緩やかになると黒部平の駅が遠くに見える。雷殿への道は土砂崩れのため通行止めとなっていた。黒部平を過ぎると回りは完全に樹林に覆われる。木々の隙間から見える緑色の黒部湖からそよぐ風が涼しい。ロッジくろよんからは舗装された道を黙々と進み、賑わう観光客の視線を浴びながら黒部ダムに到着。その後、バスで大町温泉郷に向かった。

CT) BC(3:50)-剱沢小屋(5:55-6:05)-別山乗越(6:35)-雄山(9:00)-一ノ越(9:35-9:45)
-黒部ダム(12:10)

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