2015年度 6月合宿(6/21-6/26)


6月20日(土)

時間通りに部室に集合し、新宿駅まで移動する。新宿駅では山本監督、谷山ヘッドコーチ、宮津OBが見送りに来て下さる。その後夜行バスで離京し電車を乗り継ぎ室堂ターミナルへと向かう。


6月21日(日) 雨後曇 【室堂ターミナル-雷鳥沢野営場管理所-雷鳥沢2400m付近】

メンバー 松本 長坂 太田 松木 宮武 小野 小清水 染矢

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雨が降っている為、雨具、ロングスパッツ、キャップを装着して、室堂派出所に挨拶した後出発する。雷鳥沢野営場管理所手前の斜面から雪が付いていた為、毛手袋、ピッケルを装着する。雷鳥沢野営場管理所到着後、故矢沢OBの追悼を行う。雷鳥沢の取り付き付近の称名川上では所々雪面が割れている箇所が見られる。その為通過する際は隊の間隔を空け渡る。また取り付き付近は、一部藪が出ていた。雷鳥沢を40m程登った所から2年生のペースが上がらなくなる。その後もペースが上がらないので2400m付近で隊を二つに分ける。

CT)室堂ターミナル(9:05)-雷鳥沢野営場管理所(10:10-10:20)-雷鳥沢2400m付近(11:21)

先行隊

【雷鳥沢2400m付近-別山乗越-雷鳥沢野営場管理所】

<h5メンバー 松本 松木 宮武 小清水 染矢

隊を分けてからは良いペースで登る。2600m付近からは登山道が出ていた為、登山道上を進み、剱御前小舎に到着する。剱御前小舎は営業していない。到着後トランシーバーで交信を行うが2年生の足の状態が良くなくペースが上がらないとの報告を受ける。お互いの状態を確認し、2年生は室堂ターミナルに下山させ、その他のメンバーは雷鳥沢野営場管理所に幕営することに決定する。その後本隊は、剱御前小舎脇に一部の官物をデポし往路を戻る。雷鳥沢は急斜面の為、スリップに注意して下る。雷鳥沢野営場管理所到着後テント設営を行う。

CT)雷鳥沢2400m付近(11:21)-別山乗越(13:00-14:00)-雷鳥沢野営場管理所(15:27)

後続隊

【雷鳥沢2400m付近-雷鳥沢野営場管理所-室堂ターミナル-雷鳥沢野営場管理所】

メンバー 長坂 太田 小野

隊を分けた後も2年生のペースは上がらない。2470m付近から荷を背負って歩くことが困難となり空身で歩かせる。しかし少しフラフラした状態であった。トランシーバー交信を行いその後、お互いの状態を確認し、2年生を室堂ターミナルに下山させることに決定する。決定後は、2年生の官物を分け2470m付近から下り始める。ゆっくりとしたペースで雷鳥沢野営場管理所まで下り官物をデポする。2年生に体調の異常は見られないが、依然足の痛みは変わらないようであった。その為ゆっくりとしたペースで進み、室堂ターミナルに降ろす。室堂ターミナル到着後、監督、コーチに連絡を取る。2年生を見送った後長坂、太田は雷鳥沢野営場管理所へ引き返し本隊と合流する。

CT)雷鳥沢2400m付近(11:21)-雷鳥沢2470m付近(13:17)-雷鳥沢野営場管理所(15:22)-室堂ターミナル(16:21)-雷鳥沢野営場管理所(17:20)

6月22日(月) 曇後晴 【雷鳥沢野営場管理所-雷鳥沢経由-別山乗越-剱沢BC】

メンバー 松本 長坂 太田 松木 宮武 小清水 染矢

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毛手袋、ピッケルを装着し肌寒かったため雨具の上を着て出発する。昨日と同じルートで雷鳥沢を登って行く。歩き始めはガスがかかっていた為、ルートファインディングに注意して登る。時間が過ぎるにつれて徐々にガスは薄れてくる。また急斜面の為、スリップに注意しながら登る。昨日と同じように2600m付近から登山道を進み、そこからペースを上げ登って行き剱御前小舎に到着する。到着後、昨日デポした官物を回収し、剱沢を下って行く。剱沢には雪が付いているが昨年より積雪が50~60cm程少ない。スリップに注意しながら下り、剱沢(BC)に到着する。野営場管理所は雪から出ている。到着後、テント設営訓練、ブロック設営を行う。その後、雪上訓練をBC付近の緩やかな斜面で行った。夕方頃に宮津OBと合流する。
【訓練内容】
ツエルト搬送                 1゜30’
背負い搬送                   1゜00’
ワンアット                   0゜30’
合計3゜00’

CT)雷鳥沢野営場管理所(4:15)-別山乗越(6:22)剱沢BC(7:20)

6月23日(火) 晴 本隊【雪上訓練】

 

メンバー 長坂 太田 小清水 染矢 宮津OB

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雪上訓練を行う為、雨具の上下を着て出発する。BC横でアイゼン着脱訓練を行う。その後別山尾根側の2550m付近で雪上訓練を行う。訓練終了後、№9天のテント張り替えを行う。
【訓練内容】
アイゼン着脱・歩行              0゜50’
滑落停止                   0゜50’
Fix通過                    0゜20’
ワンアット                   1゜30’
コンテニュアス                1゜00’
自由歩行                   2゜30’
合計7゜00’

CT)BC(4:20)-2550m付近(4:30-11:32)-BC(11:46)

上級生隊【BC-長次郎谷出合-八ツ峰Ⅵ峰Cフェース剣稜会ルート取り付き-Cフェースの頭-Ⅴ・Ⅵのコル-池ノ谷乗越-長次郎のコル-剱岳-別山尾根経由-BC】

メンバー 松本 松木 宮武

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ヘルメットを装着し、肌寒かったため、雨具の上を着て出発する。剱沢の下りはキックステップで問題無く下り、長次郎谷出合に到着する。ここからは雪面が固くなっている為、アイゼンを装着する。順調なペースで長次郎谷を登って行く。Cフェース剣稜会ルート取り付き付近は、シュルンドが多くあった為、慎重に偵察しながら取り付く。Bフェース、Cフェースの間には雪が付いていたが、雪の割れ目が複数あり剣稜会ルートに取り付くことができない。その為、剣稜会ルート取り付きから長次郎谷側に5m程下がった下部から取り付き、1P目の途中から剣稜会ルートに入る。登攀は全て松本がトップで登り、その後に松木、宮武の順で登る。順調に登攀を行いCフェースの頭に到着する。到着後Ⅴ・Ⅵのコルへ下る。途中で懸垂下降を25m×1Pと50m×1Pを行い到着する。Ⅴ・Ⅵのコルでアイゼンを装着し、長次郎谷を登り詰めていくが、池ノ谷乗越手前で大きな雪の割れ目があった為、ルートファインディングに注意しながらワンアット20m×1Pを行い通過し池ノ谷乗越に到着する。ここでアイゼンを外し、傾斜のある岩場をワンアット50m×1Pを行い登る。長次郎の頭へは、長次郎谷側を巻いて行くが雪の割れ目が多くあり進めなかった為、雪の斜面を大きく巻くように通過し、長次郎のコルに到着する。本峰へはスリップに注意しながら登って行く。本峰到着後、別山尾根経由でBCへ向かう。途中の鎖場はカラビナを鎖にかけ慎重に通過する。剣山荘付近から雪の斜面をトラバースしていきBCに到着する。この日の八ツ峰Ⅵ峰Cフェース取り付きの雪の状態からRCCルートには取り付けないと判断する。

CT)BC(3:26)-長次郎谷出合(3:51)-八ツ峰Ⅵ峰Cフェース剣稜会ルート取り付き(5:35-5:50)-Cフェースの頭(8:59)-Ⅴ・Ⅵのコル(10:14)-池ノ谷乗越(11:58)
-長次郎のコル(13:21)-剱岳(13:41)-BC(15:57)

6月24日(水) 晴 本隊【BC-別山乗越-奥大日岳-大日岳-別山乗越-BC】

 

メンバー 松本 長坂 小清水 染矢

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肌寒かった為、雨具の上を着て出発する。別山乗越までは雪面を良いペースで登って行く。別山乗越到着後雨具を脱ぐ。ここから大日岳への稜線上の登山道は雪が所々についている。その為ピッケルをアルペン刺しにして行動する。別山乗越からの下りは一部急斜面となっている為、注意して下る。新室堂乗越から室堂乗越の間では雪の付いている道を進み、奥大日岳への登りでは、奥大日岳最高点を巻くようにして進むが一部ガレている箇所があった為、落石に注意して通過する。良いペースで進んで行き奥大日岳に到着する。奥大日岳からの下りは急斜面のためスリップに注意して下る。また大日岳までは登山道が雪に埋もれてルートが分かりにくくなっている箇所がある為、ルートファインディングに注意しながら進む。また途中にある、梯子は慎重に通過し、中大日岳を経て大日岳に到着する。到着後、往路を引き返す。良いペースで進んで行くが新室堂乗越から別山乗越までの登りで1年生のペースが落ちる。別山乗越からは剱沢を良いペースで下りBCに到着する。

CT) BC(4:15)-別山乗越(4:49)-奥大日岳(6:48)-大日岳(9:02)-別山乗越(13:40)-BC(13:50)

上級生A隊【BC-長次郎谷出合-八ツ峰Ⅵ峰Cフェース剣稜会ルート取り付き-Cフェースの頭-Ⅴ・Ⅵのコル-長次郎谷出合-BC】

メンバー 太田 宮武

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ヘルメットを装着し、肌寒かったため、雨具の上を着て出発する。剱沢はキックステップで問題無く下れる。長次郎谷出合から雪面が固くなっていた為、アイゼンを装着し登って行く。Cフェース剣稜会ルートの取り付きは、雪の割れ目の影響により長次郎谷側に5m程下がった下部から取り付き、つるべ式で登攀を開始する。特に3P目のスラブ状のフェースの登攀に時間がかかりCフェースの頭の到着時刻が遅くなる。その後Ⅴ・Ⅵのコルへ下る。懸垂下降を25m×1Pと50m×1Pを行いながら下り、Ⅴ・Ⅵのコル手前のシュルンドが昨日よりも大きくなっていた為、昨日のルートより横に少しずれた箇所から懸垂下降10m×1Pを行いⅤ・Ⅵのコルに到着する。到着後引き返し時間を過ぎていた為、魚津高ルートの登攀は行わずBCに引き返すことにする。Ⅴ・Ⅵのコルでアイゼンを装着し、長次郎谷を下る。下りは雪が一部締まっていた為、スリップに注意しながら長次郎谷出合まで下り、ここから剱沢を登り返しBCに到着する。
CT)BC(3:28)-長次郎谷出合(3:55)-八ツ峰Ⅵ峰Cフェース剣稜会ルート取り付き(5:58-6:25)-Cフェースの頭(11:32)-Ⅴ・Ⅵのコル(13:00-13:18)-長次郎谷出合(13:50)-BC(15:54)


上級生B隊【BC-近藤岩-三ノ窓雪渓経由-チンネ中央チムニー取り付き-チンネの頭-池ノ谷乗越-長次郎のコル-剱岳-別山尾根経由-BC】

メンバー 松木 宮津OB

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肌寒い為、雨具の上を着てヘルメットを装着し出発する。剱沢での下りではキックステップで問題無かったが真砂沢ロッジを過ぎた辺りから雪面が固くなり始めたためアイゼンを装着し雨具を脱ぐ。近藤岩までは雪渓と登山道を経由しながら進む。中央チムニーの取り付きまでは順調なペースで進んで行く。取り付きに到着後、ハーネス、ザイルを装着してチンネの頭までつるべ式で登攀を開始する。1P目は20m程登ったところでカンテヘ出る。30m程登った所に2人程座れるテラスがあったためそこで切る。2P目で中央バンドに到達する。3P目はaバンド手前まで草付きの階段状になっている。4P目はbクラック直下までaバンドを30m程トラバースする。5P目は支点が不足しているためカムを用いて登る。6P目は岩溝を登っていきチンネの頭に到着する。中央チムニーと中央バンドでは、浮石が多くガレていたが、全体を通してホールドは充実している。チンネの頭到着後は、ザイルをしまい池ノ谷ガリーを詰めて行く。池ノ谷ガリーには池ノ谷乗越まで雪が付いているためピッケルとアイスバイルを出して通過する。到着後、ピッケル、アイスバイルをしまい本峰へ向かう。長次郎の頭は長次郎谷側を巻き長次郎のコルに到着する。本峰へはスリップに注意しながら登って行く。本峰到着後、別山尾根経由でBCへ向かう。途中の鎖場はカラビナを鎖にかけ慎重に通過する。一服剱までは登山道が出ているため登山道を通ってBCに向かう。剣山荘付近から雪が出始めたため、ピッケルを出し、スリップに注意しながら進み、そのままBCに到着する。

CT)BC(3:28)-近藤岩(4:39)-チンネ中央チムニー取り付き(7:10)-チンネの頭(11:10)-池ノ谷乗越(11:41)-長次郎のコル(12:22)-剱岳(12:43)-BC(14:48)

6月25日(木) 晴 本隊【BC-平蔵谷出合-平蔵のコル~剱岳-平蔵のコル-平蔵谷出合-BC】

 

メンバー 松本 太田 松木 小清水 染矢

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ハーネス、ヘルメットを装着して出発する。良いペースで平蔵谷出合まで行き、ここでアイゼンを装着する。ここからは、平蔵谷を一定のペースで上がって行く。平蔵谷上部は急斜面の為、スリップに注意して登る。平蔵のコル付近は雪の割れ目が多くある為、注意して通過しカニのタテバイに到着する。タテバイは4年生が先に登り、1年生を確保しながら登らせる。タテバイ通過後は、ガレ場を慎重に通過していき、本峰に到着する。到着後、故飯田OBの追悼を行う。頂上からは、北方稜線方面は望めるが、後立山連峰方面は曇っており見ることができない。下りのカニのヨコバイでは鎖にカラビナをかけ慎重に通過し、梯子では1年生を確保しながら降ろさせる。平蔵のコル到着後、アイゼン、ピッケルを装着し、平蔵谷を下り始める。上部は、急斜面だった為、一部後ろ向きで下らせる。雪質は例年より柔らかく、キックステップがしやすい。その後も順調に下り平蔵谷出合に到着する。剱沢の登り返しも良いペースで進んで行きBCに到着する。到着後、№C天のテント張り替えを行う。

CT)BC(4:22)-平蔵谷出合(4:58)-平蔵のコル(6:30)-剱岳(8:09)-平蔵のコル(9:35)-平蔵谷出合(10:30)-BC(11:24)

上級生隊【BC-長次郎谷出合-八ツ峰Ⅵ峰Cフェース剣稜会ルート取り付き-Cフェースの-Ⅴ・Ⅵのコル-長次郎谷出合-BC】

メンバー 長坂 宮武

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ヘルメットを装着して出発する。剱沢はキックステップで問題無く下り、長次郎谷出合からアイゼンを着け登る。Cフェースの取り付きまでは良いペースで進む。取り付き付近は昨日よりも融雪が進んでいる。Cフェース剣稜会ルート取り付きは雪の割れ目の影響により長次郎谷側に5m程下がった下部から取り付く。ここで雨具の上を着てつるべ式で登攀を開始する。昨日よりも3年生が良いペースで登りCフェースの頭に到着する。その後、懸垂下降を25m×1P、50m×1PとⅤ・Ⅵのコル手前で10m×1Pを行い下る。Ⅴ・Ⅵのコルでアイゼンを装着し長次郎谷を下る。下りは、雪が一部締まっていた為スリップに注意しながら下り、長次郎谷出合でアイゼンを外す。ここから剱沢を登り返し、BCに到着する。

CT)BC(4:22)-長次郎谷出合(4:47)-八ツ峰Ⅵ峰Cフェース剣稜会ルート取り付き(6:11-6:33)-Cフェースの頭(9:38)-Ⅴ・Ⅵのコル(10:47)-長次郎谷出合(11:23)-BC(12:48)

6月26日(金) 曇後雨 【BC-別山乗越-別山-富士ノ折立-雄山-一ノ越-東一ノ越-黒部ダム】

 

メンバー 松本 長坂 太田 松木 宮武 小清水 染矢

P2050585
肌寒かった為、雨具の上を着て出発する。別山乗越までは良いペースで進んで行き別山乗越に到着する。到着後、雨具の上、ピッケルをしまう。ここからは登山道が出ておりガレ場となっていた為、スリップに注意しながら進む。その後も登山道を良いペースで進み、高度感のある立山の稜線を通り雄山に到着する。ここから一ノ越山荘までの下りは急でガレていた為、スリップ、落石に注意しながら下る。一ノ越山荘到着後、昼食を摂る。またここから雪が出始めた為、ピッケル、毛手袋を装着する。少し下ると登山道が出ており、登山道上を進む。登山道上には雪が所々付いており急斜面となっていた為、トラバースする際にはスリップに注意しながら進む。このような道が続くので、ピッケルはアルペン刺しにする。途中で雨が降り始めたので雨具の上下を着る。東一ノ越からは雪が付いており、下り始めは急斜面だったので、スリップに注意して下る。登山道が、雪に埋まっておりルートが分かりにくい箇所が多かった為、ルートファインディングに注意して進む。黒部平付近からは雪が無くなったので、ピッケルと毛手袋をしまう。またここからは登山道が出ており良いペースで進み黒部ダムに下山する。

CT)BC(4:20)-別山乗越(5:09)-別山(5:41)-富士ノ折立(7:42)-雄山(8:16)-一ノ越(9:02-9:25)-東一ノ越(10:30)-黒部ダム(14:08)