2015年度 冬山決算合宿(1/31-2/9)


1月30日(土) 【黒沢の分岐(BH)で幕営】

メンバー 松本 太田 長坂 松木 宮武 小清水 染矢

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部室に集合して新宿駅まで歩荷を2回行う。新宿駅では、高野OB、谷山OB、小久保OBが見送りに来て下さり、激励の言葉を頂く。電車を乗り継ぎ信濃大町駅へ移動する。信濃大町駅到着後、タクシーで黒沢の分岐(BH)まで入る。そこでテント設営をし、翌日の朝食の準備をして就寝する。


1月31日(日) 晴後曇 BC入り隊【BC入り、荷上げ(2回)】

メンバー 松本 太田 小清水 染矢

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 テント撤収をした後、わかんを装着して出発する。大谷原までの林道にはトレースがあり、順調に進み大谷原に到着する。到着後、橋の手前の平地にテント設営をし、BCとする。BC設営後C1偵察隊と別れ、2回目の荷上げをするためBH跡地へ向かう。BH跡地到着後、荷上げのデポ品を回収、梱包しBCへと向かう。良いペースでBCへと到着し行動を終える。行動終了後、トイレ等BC周辺の整備をする。BC周辺はトレースの無い箇所では膝下程度のラッセルである。

CT)BH(6:11)~BC(6:43~8:02)~BH跡地(8:19~8:36)~BC(9:00)

上部偵察隊【BC入り、C1偵察】

メンバー 長坂 松木 宮武

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 BCまでBC入り隊と同一行動をとる。BC到着後、テント設営をして、サブ梱包でC1偵察に向かう。林道は脛程のラッセルである。取り付きを慎重に決めて登り始める。取り付きは急斜面となり、膝程のラッセルとなる。100m程登ると尾根上に出る。そこからは再度脛程のラッセルとなり、高低差の少ない尾根を進んで行き、1600m付近から急斜面となる。そこからC1予定地まで標高差150m程を一気に登って到着する。到着後、整地をして引き返す。下りながら標識を充実させてBCまで下る。

CT)BC(8:04)~C1予定地(11:11~11:20)~BC(13:05)

2月1日(月) 雪 【C1荷上げ】

メンバー 松本 太田 長坂 松木 宮武 小清水 染矢

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荷上げをする官物を梱包して出発する。昨日からの降雪により少しトレースは埋まっているが歩行に影響は無い。取り付きの急斜面は1年生の歩行に注意しながら登る。尾根上に出た後は昨日同様に単調な登りとなる。1370m付近で休憩の際に弱層テストを行う。その後は1600m付近から急斜面となる。荷上げのため、昨日より斜面がきつく感じる。急斜面を登り終えて少し進むとC1に到着する。官物をデポし、整地して下る。下りでは1年生が中心となり不足している箇所に標識を充実させながらBCに下る。

CT)BC(6:24)~C1予定地(9:40~10:02)~BC(11:24)

2月2日(火) 雪後晴 C1荷上げ隊【C1荷上げ】

メンバー 松本 松木 小清水 染矢

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№A天を撤収して出発する。雪が降っているが、少量であるためトレースは残っており順調なペースで進んでいく。2回の往復によりトレースが固くなっているために登りやすい。昨日と同様に急斜面の歩行などに注意しながら進みC1に到着する。到着後、テント設営と官物をデポする。その後テント場周辺の整備、トイレ作成を行い下り始める。下りも歩き易く、順調なペースで下り、BCに到着する。

CT)BC(6:23)~C1(8:55~10:37)~BC(11:20)

C1入り隊【C1入り、2030m付近まで上部偵察】

メンバー 長坂 太田 宮武

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C1まではC1荷上げ隊と共に行動する。C1荷上げ隊と別れた後、ヘルメット、ハーネスを装着し一ノ沢ノ頭までを目安に上部偵察へ向かう。ラッセルは終始脛程度である。1850m付近から森林限界となった為、そこからはアンザイレンをして赤旗を差しながら上部へと向かう。森林限界を超えるとすぐに雪庇が現れるが、雪庇の方向が一方向に定まっておらず注意をしてルートをとっていく。一ノ沢ノ頭直下まで進むと、直下がやや急な斜面となっている。そのまま進み一ノ沢ノ頭に到着するが、時間に余裕がある為2030m付近まで偵察を行う。ここで細い尾根となっている次のFixポイントを確認し、引き返す。下りでは標識を充実させていく。一ノ沢ノ頭まで戻ると、荷上げを考慮し直下の急斜面にFix工作を30m×1P行い、支点はFixバーで取る。その後は順調に下りC1へと到着する。

CT)C1(10:20)~一ノ沢ノ頭(11:50)~2030m付近(12:05)~C1(13:15)

2月3日(水) 快晴後曇 C1入り隊【C1入り】

メンバー 松本 松木 小清水 染矢

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 テントを撤収して出発する。快晴であるが気温は低く肌寒い。トレースは残っているが、急斜面では雪が固く締まり、スリップし易くなっているため歩行に注意しながら登る。順調なペースで進みC1に到着する。到着後、テント設営を行いテント場周辺の整備をする。

CT)BC(6:25)~C1(8:49)

FC偵察隊【FC偵察、ルート工作】

メンバー 長坂 太田 宮武

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ヘルメット、ハーネスを装着して出発する。1850m付近でザイルを装着する。細い尾根を進んで行き、一ノ沢ノ頭直下の急斜面でFix通過を行い、一ノ沢ノ頭に着く。二ノ沢ノ頭までの区間は全体的に細い稜線となる。一ノ沢ノ頭から少し急な斜面を下り、細い稜線を進んでいく。2030m付近で二ノ沢側に張り出した雪庇を巻く様にFix工作50m×1P行い、支点はFixバーで取る。少し進み岩峰の急斜面となり、ここでもFix工作50m×1P行い、Fixバーと木を支点にする。通過後は更に細い稜線になり、雪庇の張り出し方を確認しながら慎重に通過する。雪庇は大きく張り出した箇所は無いが、基本的に荒沢側に張り出している。二ノ沢ノ頭手前の細い急斜面で最後のFix工作50m×1P行い、支点はFixバーで取る。工作した地点から少し進みFC予定地の二ノ沢ノ頭に到着する。到着後、整地して下り始める。標識、Fixの支点を確認しながら順調なペースで下りC1に到着する。

CT)C1(6:22)~FC予定地(11:58~12:04)~C1(13:21)

2月4日(木) 晴後雪 FC荷上げ隊【FC荷上げ】

メンバー 長坂 太田 宮武 小清水 染矢

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 ヘルメット、ハーネスを装着し、№A天を撤収して出発する。昨日のトレースは残っているため順調なペースで進む。1850m付近でザイルを装着する。細い尾根を進んで行き、一ノ沢ノ頭直下の急斜面からFix通過を行うため1年生の動作を確認しながら通過して一ノ沢ノ頭に着く。二ノ沢ノ頭までの区間は緊張感のある稜線となる。一ノ沢ノ頭から少し急な斜面を下る際、1年生の足の置き方に注意しながら進んでいく。2030m付近から雪庇を巻く様にFix通過した後、少し進み岩峰の急斜面となり、ここもFix通過する。通過後は更に細い稜線になり、地形を確認しながら足元に注意して進む。二ノ沢ノ頭手前の細い急斜面で最後のFix通過を行いFCに到着する。到着後、テント設営をしてFC入り隊を見送る。その後はブロック設営、トイレ作成を行った後に下る。下りでは、1年生に支点の確認の仕方、赤旗の設置方法を教えながら下り、C1に到着する。

CT)室堂ターミナル(9:05)-雷鳥沢野営場管理所(10:10-10:20)-雷鳥沢2400m付近(11:21)

FC入り隊【FC入り、2190m付近の小岩峰上部まで上部偵察】

メンバー 松本 松木

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 FCまでFC荷上げ隊と同一行動をとる。FC到着後テント設営をし、私物整理を行い2190m付近の小岩峰のFix箇所までを目安に上部偵察に向かう。二ノ沢ノ頭から先は荒沢側に雪庇が発達しているため、入り込み過ぎないように注意する。ラッセルは脛から膝程である。小岩峰手前5m程は尾根の南側をトラバース気味に進む。小岩峰基部に到着後、南側を巻くように急斜面をFix工作50m×1P行い、支点はFixバーで取る。Fix工作後50m程上部を偵察した後FCに戻る。

CT)FC(10:15)~2190m付近の小岩峰(11:20~13:10)~FC(13:38)

2月5日(金) 曇後快晴 FC荷上げ隊【FC荷上げ】

メンバー 長坂 太田 宮武 小清水 染矢

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ヘルメット、ハーネスを装着して出発する。昨日の降雪の影響は無く、トレースは少し雪に覆われている程度のため順調なペースで進み、1850m付近でザイルを装着する。アンザイレンしてから1年生は2回目という事もあり、ルート状況を把握しながらFix通過をスムーズに行えるようになる。順調なペースで進んで行きFCに到着する。到着後、官物をデポして下る。下りでは視界が良いため、1年生に雪庇の張り出し方を教えながら下っていきC1に到着する。

CT)C1(6:19)~FC(8:34~8:58)~C1(9:55)

雪 上部偵察隊【第一岩峰上部までルート工作】

メンバー 松本 松木

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  ヘルメット、ハーネス、わかん、ザイルをつけて出発する。昨日のトレースは消えており、脛から膝程のラッセルとなる。2190m付近の小岩峰に張ったFixを確認して進む。Fix終了点から急斜面を100m程登るとナイフリッジに出る。ナイフリッジは20m程で終わるが、第一岩峰まで荒沢側に雪庇が発達しているため、ルートファインディングに注意して進み第一岩峰に到着する。到着後アイゼンに履き替えFix工作50m×2P、40m×1P行い、支点はFixバーと木で取る。ルートはルンゼ寄りだがルンゼの中心に入り込まないようとる。雪質が不安定で蹴り込んでも抜けてしまい、アイゼンの前爪を雪の中の藪に引っ掛けながら登る。ルート工作に時間がかかる。第一岩峰上部の急斜面までFix工作を行い引き返す。下りでは3P目はFix通過で下り、残りは懸垂下降50m×2Pで下る。その後も慎重に進んでいきFCに帰幕する。

CT) FC(6:28)~第一岩峰基部(9:08)~第一岩峰上部(14:15)~FC(16:21)

2月6日(土) 雪後晴 サポート隊【FCまでサポート】

メンバー 長坂 太田 宮武 小清水 染矢

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ヘルメット、ハーネスを装着して出発する。順調なぺースで登っていき、1850m付近でザイルを装着する。何度も往復した事により尾根と稜線上のトレースが固まり、非常に歩き易くなっている。順調に進みFix通過をしながら進んで行き、二ノ沢ノ頭直下の斜面を登りFCに到着する。到着後、テント整備をしてテント内で待機する。テント内では水作りをする。12:20頃に頂上往復隊から、「本日は第二岩峰上部で引き返す」とトランシーバー交信がある。再度14:30頃に「第一岩峰上部に到着した」とトランシーバー交信があり、サポート隊もC1に引き返す準備をして出発する。下りでは、標識、Fixの支点を確認しながら順調なペースで下りC1に到着する。

CT)C1(6:23)~FC(8:19~14:30)~C1(15:52)

雪後曇 頂上往復隊【第二岩峰上部で引き返し】 

メンバー 松本 松木

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 ヘルメット、ハーネス、わかん、ザイルをつけて出発する。暗いためヘッドランプで照らしながら慎重に進む。昨晩からの降雪でトレースは消えており、常時膝程のラッセルとなる。小岩峰のFixは雪で埋まっていたため、掘り起しながら進む。第一岩峰でアイゼンに履き替えFixを利用しながらピッケルとアイスバイル、アイゼンを雪や雪の中にある藪に引っ掛けながら登る。第一岩峰上部のFix終了点から先、アイゼンのままでは踏み抜いてしまうためアイゼン・わかんの状態になり、この際に弱層テストを行う。第一岩峰上部から尾根が広くなっているため、斜面に入り過ぎないようなルート取りをして進む。広い尾根を抜けると第二岩峰まで尾根が細くなり、荒沢側は切れて雪庇も発達しているため、荒沢側に寄り過ぎないように進む。第二岩峰の基部に到着後、わかんを外し登攀を開始する。1P目のリッジ上に2m弱の雪が吹き溜まっており、一部小さなきのこ状の雪が形成されていたためスコップで崩しながら登る。雪を崩しながら登るのに時間がかかり、登頂する時間が無くなったため今後の実動を考えザイルを1P分固定する。その後懸垂下降40m×1P行うがルートが屈曲し下降に時間がかかる。その後は順調に下っていくがトレースは消えており、膝程のラッセルをしながらFCに帰幕する。

CT) FC(5:33)~第一岩峰基部(7:26)~第二岩峰(9:40~14:22)~FC(16:41)

2月7日(日) 雪後晴 サポート隊【FCまでサポート】

メンバー 長坂 太田 宮武 小清水 染矢

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ヘルメット、ハーネスを装着して出発する。夜に降雪があったが、トレースは残っているため順調なペースで進み、1850m付近でザイルを装着する。視界はあまり良くないため、ルート状況を確認しながら進みFix通過をしてFCに到着する。到着後、テント整備、弱層テストをしてテント内で待機する。昨日と同様に水作りを行い、その後シュラフ干しをする。トランシーバー交信では昨日より早いペースで進んでいる事が確認できる。12:22に頂上往復隊から、「頂上に着いた」とトランシーバー交信がある。再度14:10頃に「第一岩峰上部に到着した」とトランシーバー交信があり、サポート隊もC1に引き返す準備をして出発する。順調なペースで下りC1に到着する。

CT)C1(6:23)~FC(8:03~14:18)~C1(15:41)

雪後晴 頂上往復隊【頂上往復、Fix回収】

メンバー 松本 松木

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 ヘルメット、ハーネス、わかん、ザイルをつけて出発する。暗いためヘッドランプで照らしながら慎重に進む。第一岩峰基部までトレースが薄ら残っており、常時脛程のラッセルとなる。第一岩峰でアイゼンに履き替えFixを利用しながらピッケルとアイスバイル、アイゼンを雪や雪の中にある藪に引っ掛けながら登る。第一岩峰上部からは昨日と同様アイゼン・わかんの状態で進む。この際に弱層テストを行う。第二岩峰の基部に到着後わかんを外し、つるべ式で登攀を開始する。昨日固定したザイルを利用しながら1P目のリッジを順調に登り、チムニー上部のチョックストーンを通過して1P目を終える。支点はカムと残置ハーケンで取る。2P目は5m程のチムニー上の急な雪壁を慎重に通過し、細い尾根を20m程進み広くなったところで2P目を切る。支点はスノーバーで取る。第二岩峰通過後、再びアイゼン・わかんの状態になる。荒沢側は切れており雪庇も発達しているため、荒沢側に寄り過ぎないようルート取りをして進む。第二岩峰上部から先は黒部側から強風が吹いていた。途中日が出てきたためサングラスをつける。荒沢ノ頭までのラッセルは脛から膝程であったが、荒沢ノ頭通過後、北峰手前まで多く雪が吹き溜まっており、腰程のラッセルとなる。ラッセルを交代しながら進んでいき、そのまま北峰に到着する。北峰では後立山、立山連峰全体が見渡せ、剱岳も確認出来た。写真を撮った後下り始める。第二岩峰上部までのトレースは風の影響により、一部消えていた。第二岩峰上部の残置ボルト3つで支点を取り、懸垂下降を50m×1P行う。その後は標識を回収しながら進み、第一岩峰のFixでは懸垂下降50m×2Pを行いながら回収する。トレースは薄ら残っており、常時脛程のラッセルをしながら下って行き2190m付近の小岩峰のFixを急いで回収し、FCに帰幕する。

CT)FC(5:26)~第一岩峰基部(6:44)~第二岩峰(8:37~10:40)~鹿島槍ヶ岳北峰(12:22)~FC(16:54)

2月8日(月) 快晴 C1隊【C1荷下げ】

メンバー 長坂 太田 宮武 小清水 染矢

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ヘルメット、ハーネスを装着して出発する。1850m付近でザイルを装着する。天気は非常に良く、辺り一面が見渡せるため1年生に周辺概念を教えながら登って行く。昨日同様に尾根と稜線は歩き易くなっているため、順調に進みFix通過をしていく。FC手前でヨーデルをかけると返って来る。FC到着後、官物を梱包して記念写真を撮った後に下り始める。荷を背負っているため、斜面を下る際に1年生の足の置き方に注意しながら下り、C1に到着する。到着後テント設営を行い、11:20頃にFC隊がC1に到着する。

CT)C1(6:17)~FC(8:03~8:47)~C1(9:41)

快晴 FC隊【Fix回収、C1入り】

メンバー 松本 松木

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  トレースが残っていたためC1隊のサポートには向かわず、C1隊が到着するまでにテント撤収をして待機する。C1隊と合流後、官物をまとめてC1隊を先行させる。その後二ノ沢ノ頭手前の細い急斜面Fix 50m×1P、2050m付近の岩峰の急斜面Fix 50m×1P、2030m付近の尾根Fix 50m×1P、一ノ沢ノ頭直下の急斜面Fix 30m×1Pを回収しながら進む。Fixの支点であるFixバーは雪面が固くなっており、深い位置にあったため掘り起こすのに多少時間がかかったが回収は問題なく行い、そのままC1に到着する。

CT)FC(8:48)~C1(11:19)

下部偵察隊【1600m付近まで下部偵察】

メンバー 長坂 太田 宮武

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 サブ梱包で出発する。トレースは少し雪で覆われている程度であり、非常に下り易くなっている。急斜面を下り、1600m付近まで足付けをして引き返す。快晴であり、登っていると大量に汗が出てくる。急斜面を登り切りC1に到着する。

CT)C1(11:23)~1600m付近(11:32)~C1(11:55)

2月9日(火) 雪 【下山】

メンバー 松本 太田 長坂 松木 宮武 小清水 染矢

P2050585
テント撤収をして出発する。朝から吹雪いており、冬山らしい寒さを感じる。荷を背負っているため、C1直下の急斜面に注意しながら下る。トレースは少量の積雪であるため順調なペースで進める。標識を回収しながら進みBC跡地に到着する。少し休憩をして最後の林道を歩き下山する。

CT)C1(6:21)~BC跡地(7:45~7:55)~黒沢の分岐(8:08)